Sicko

シッコという邦題がヨロシくなかったと思われるマイケル・ムーアの医療ドキュメンタリー作品。

自由の国アメリカで日本と同等の医療を受けようと思ったら難儀である。日本の制度にもいろいろ不備はあるだろうが、まだマシだと思えた。保険会社の利益が不払いによって産まれるのは当然としても、支払うものが馬鹿を見るようなシステムに暗澹とした。まるで詐欺のような保険だが、約款には予めそう書かれているのだろう。訴訟の国アメリカだし。ふと、ソウの6作目で悪徳保険屋がゲームに参加にさせられていたことを思い出し、その理由が分かった気がした。そして…確か「スペル」という映画も保険屋さんの話だったと思い出してググってみれば、良くできたホラー映画のようである(ので鑑賞予定にしておこう)。アメリカの越後屋(←時代劇常連の悪徳商人)は保険屋だったのは分かったし、悪代官は足りている(というか有り余っている)けれど、正義の味方もとい水戸黄門はどこにいったのやら。映画で鬱憤を晴らすだけだとしたら寂しい限りである。