命を寿(ことほ)ぐ

故森重久弥氏が(恐らく)喜寿の年にが令夫人を亡くされたときの言葉。
「寿命とは、命 を寿(ことほ)ぐと書くんです。寿命がきて亡くなるということは、めでたいことなんです」

氏は卒寿を超え白寿近くまで齢を重ねたが、ご子息に先立たれ、晩年は長生きの辛さを嘆かれたこともあったらしい。教会では結婚に際して「汝は、この女/男を妻/夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻/夫を想い、妻/夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」と聞かれて「誓います」と答えるのだが(大嘘つきが多いのは別の話)連れ合いより先に死ねるのは幸せな事だと私は思う。

一人ぼっちは困る。