データ改竄

その病院をググってみれば、まさにその治験実施の真っ最中に(2010年7月)にスピード違反をおこした院長が身代わり(で部下に出頭)させて書類送検されていた。そういう前科モノなら虚偽のデータの記載など朝飯前であろう。治験は、製薬会社が出来高で(登録した被験者数に応じて)病院と支援機関に報酬を払うので、支援機関は共犯扱いされても(最悪全ての責を負わされても)仕方がない。元内科部長や元院長の開き直りっぷりを見れば支援機関が気の毒ではあるが、そんな施設を製薬会社に紹介してしまった責任は逃れられない。申請取り下げで(億単位の)開発費用は雲散霧消した訳だから、製薬会社が病院に対して法的手段を検討するのも当然だし、支援機関は(儲けさせて貰った)同じ穴の狢としてどう立ち回るつもりだろう。

この支援施設、合併・吸収で業界第一位となった。キャッチコピーは「SMOのリーディングカンパニー」。この騒動で株価は急落したかしらと見てみれば、2003年マザーズに上場した後(なぜか)2008年に上場を取り下げていたので、大勢に影響はないのだろう。それにしても、この事件を切欠に不正行為の内部告発が増えるような気がするのは、ただの取り越し苦労だろうか。